大相撲の巡業や本場所会場の前などで目にする、カラフルで目を引く「興行のぼり旗」。その色とりどりのデザインを一度はテレビや現地でご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか?
実は、この興行用のぼり旗には、派手な見た目とは裏腹に、配色に関する独自のルールがあるのをご存じですか?

興行のぼり旗とは?サイズやデザインの特徴
一般的な興行のぼり旗は、幅約70cm×高さ540cmの縦長サイズが基本。遠くからでも目立つように設計されており、色彩豊かで華やかなデザインが特徴です。
旗の中央には力士の名前(四股名)が大きく表示され、下部にはスポンサー名や後援者(タニマチ)の名前が入るのが一般的です。
実は存在する!興行のぼり旗の「色のNGルール」
そんな華やかなのぼり旗ですが、実は「使ってはいけない色」があります。
- 力士名には「黒」を使わない
- スポンサー名には「赤」を使わない
この配色ルールには縁起を担ぐ意味があります。
- 力士名に黒を使わない:「黒星(敗北)」を連想させるため
- スポンサー名に赤を使わない:「赤字(経営難)」を連想させるため
このように、興行の場においては色使いにも配慮がなされており、ゲン担ぎやイメージへの配慮がデザインにも活かされているのです。
「選手のぼり専科」でも応用できる配色ルール
「選手のぼり専科」では、プロスポーツ選手や地元チームの応援旗・選手のぼりの制作を多数手がけています。
最近では、のぼりにスポンサー名や協賛企業名を入れるケースも増えてきました。
そこで、興行のぼり旗のように──
- 選手名には黒を使わない
- スポンサー名には赤を使わない
といった配色ルールを取り入れることで、より縁起の良い、気持ちのこもったのぼり旗をお届けできるのではないかと考えています。
デザイン性だけでなく「想い」も込めたのぼり旗を
のぼり旗は単なる装飾ではなく、選手や応援者の想いを形にするツールです。配色ひとつにも意味があることを知ると、より一層オリジナルデザインの奥深さを感じられます。
今後も「選手のぼり専科」では、デザイン性はもちろん、こうした意味や背景に配慮したのぼり制作を行ってまいります。














